はじめに
新規事業は、企業が成長を続けるために欠かせない要素です。しかし、大手企業が新規事業を立ち上げる際には、さまざまな困難が伴います。本コラムでは、新規事業を行う大手企業の現状や課題、またスタートアップとの違いや、社内での新規事業推進室の立ち位置の難しさについて解説します。
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1: 新規事業を行う大手企業の現状
最初に、新規事業を行う大手企業の現状を解説します。
- 1-1: 新規事業開発の重要性
- 1-2: 大手企業における新規事業の課題
- 1-3: 社内資源の活用
- 1-4: 組織の柔軟性とスピード感
- 1-5: 社内政治との戦い
1-1: 新規事業開発の重要性
大手企業にとって、新規事業開発はビジネスを成長させるために欠かせない戦略です。新規事業を行うことで、新たな市場への進出や顧客層の拡大を実現することができるからです。競合他社と差別化するには、従来にない新商品やサービスの開発が必要となります。また、新規事業を開発することで、企業の収益源をより多角化して、収益を拡大することもできます。
以上から、新規事業開発は企業の長期的な発展のために必要不可欠な取り組みであり、積極的な投資をしていくことが求められます。
1-2: 大手企業における新規事業の課題
新規事業を立ち上げる際には、大手企業にも多くの課題が存在します。その中でも重要な課題を紹介します。
1-2-1:既存事業とのバランス調整
大手企業にとって、既存事業とのバランスが最重要課題となります。新規事業に資源を割くことで既存事業の疲弊を招いたり、新規事業が失敗した際に既存事業までもが損害を受ける可能性があるためです。新規事業が既存事業と相乗効果を生むようなバランスを見極めることが重要です。
1-2-2:組織構造や文化の制約
大手企業では組織構造や文化に制約があるため、新規事業を柔軟に開発することは困難な場合が多いです。特に人材の配分が交差する場合、組織内で競合や嫉妬の感情が起きることがあります。そのため、上層部からのリーダーシップと変革意識を醸成することが求められます。
1-2-3:リソースの配分
新規事業を開発するためには、資源(人材・予算)の配分が必要です。しかし、既存事業で利益を出すためにも資源は必要であり、新規事業を優先するだけでは企業全体としての収益に悪影響を及ぼす場合があります。そのため、バランス感覚を持ってリソース配分を行う必要があるでしょう。
1-2-4:社内政治
新規事業開発において、社内政治的な問題が事業の進捗を妨げることがあります。例えば、特定の部署が優先されたり、お互いのパワーバランスで優位を保とうとしたり、といったことです。新規事業は長期的なビジョンや目標を持って展開しなければなりません。そのため、社内政治的な問題が生じないよう透明性とコンプライアンスを重視した取り組み方が求められます。
1-3: 社内資源の活用
新規事業開発においては、社内資源の有効活用が重要です。大手企業は、その豊富な資金力や人材、技術力を新規事業に投入することで、成功する確率を高めることができます。しかし、ここで大切なのは単に社内リソースを流用するだけではなく、それを適切かつ効果的に活用することです。新規事業の特性や市場ニーズといった要素を考慮して、社内リソースを組み合わせるようにしましょう。また、新規事業と既存事業の相乗効果を生み出せれば、新規事業の競争力がより高まります。
1-4: 組織の柔軟性とスピード感
大手企業で新規事業を成功させるために必要なものは組織の柔軟性とスピード感です。新規事業は、変化に富む市場環境に迅速に適応する必要があるため、企業の組織構造や意思決定プロセスに柔軟性が求められます。
しかし、大手企業においては新しい考え方やアプローチを採用することが難しい場合があります。また、特にスタートアップと競合する場合は、迅速な意思決定と実行が不可欠です。可能な限り内部の意思決定プロセスを簡素化し、意欲的な社員を新規事業に参加させることで、スピーディーにビジネスを展開していきましょう
1-5: 社内政治との戦い
大手企業で新規事業を立ち上げる場合、社内政治による影響は避けられません。既存の事業部門との利益調整や、新規事業への適切なリソース配分が求められます。社内での新規事業に対する意識を高め、関係部署との協力関係を強化していかなければなりません。また、新規事業を推進することで、既存の組織や部門との対立が生じる可能性もあります。
とはいえ新規事業の成果が出れば、リソース配分の変化や社内認知度の向上も期待できるでしょう。そのためにも社内の各部門と適切なコミュニケーションを取り、理解や支援を得ながら、新規事業を推進することが大切です。
2: スタートアップと大手企業の新規事業の違い
ここからは新規事業立ち上げにおいて競合となるであろうスタートアップとの違いについて、解説していきます。
- 2-1: リスクとリターンの違い
- 2-2: スピード感と意思決定の違い
- 2-3: 組織構造と文化の違い
- 2-4: ブランド力と顧客基盤の違い
- 2-5: 人材の確保と育成
2-1: リスクとリターンの違い
スタートアップと大手企業は、新規事業におけるリスクとリターンのバランスについて異なる考え方をします。スタートアップは、成長するために投資家から資金を調達することが一般的で、それゆえ大きなリターンを目指す必要があります。そのため、リスクを取ることが多く、成功すれば大きな利益を得ることができますが、失敗すれば資金が失われる可能性があります。
一方、大手企業は、持続的な成長を目指し、リスクを最小限に抑えた投資をします。そのため、新規事業においても安定した収益を求めることが目的となります。このように、リスクとリターンの違いによって、新規事業の方向性やリソースの投入方法が異なるのです。大手企業で新規事業に取り組む際には、リスクとリターンのバランスに注意し、自社に合った戦略を慎重に選定することが重要です。
2-2: スピード感と意思決定の違い
スタートアップには、小規模な組織構成と簡素化された意思決定プロセスにより、スピード感と迅速な行動が可能である利点があります。一方で、大手企業は多くの人々が関わる複雑な意思決定プロセスを経る必要があり、スピード感に欠ける場合があります。そのため、新規事業開発を大手企業で行う際には、組織内の意思決定プロセスを見直し、スピード感を持った取り組みが求められます。
大手企業が新規事業に参入する場合には、より迅速な意思決定ができるように、独立した小規模の部門を立ち上げることが一つの解決策です。
2-3: 組織構造と文化の違い
スタートアップは、少数精鋭で迅速な意思決定ができるフラットな組織構造と、柔軟で自由な企業文化が特徴です。それに対して大手企業は、長年にわたって固定化された階層構造があり、伝統的な企業文化が根強い場合も多いものです。
この違いが、新規事業推進に影響することがあります。大手企業が新規事業を行う場合、社内外のステークホルダーとの調整が必要となります。そのためには迅速な意思決定や柔軟性、チームワークが必要となります。また大手企業では、一貫した企業理念や、共通の価値観を持つことが重視されますが、新規事業を行う際には、事業の目的に合わせた新たな企業文化を築かなければなりません。新しい視点やアイデアを積極的に取り入れ、独自の魅力ある企業文化を形成していきましょう。
2-4: ブランド力と顧客基盤の違い
大手企業は、高いブランド力と広範な顧客基盤を持っています。これに対して、スタートアップは新しいブランドを確立する必要があり、顧客基盤を築いていかなければなりません。大手企業には既存の顧客基盤を利用し、ブランド力を活かすことで新規事業の競争力を高めていけるという強みがあります。
このように大手企業とスタートアップでは、ブランド力と顧客基盤をいかに活用していくかが異なるため、新規事業の戦略も違ってきます。
2-5: 人材の確保と育成
スタートアップが成長するためには、優秀な人材の確保が必要不可欠です。一方、大手企業は、既存の人材を有効活用し、新規事業に必要なスキルやマインドセットを身に付けた人材へと育成することが重要になります。人材を育成するプログラムの整備や、新規事業への取り組みの支援を行いましょう。大手企業がもつ豊富なリソースは、人材育成においてスタートアップにはない利点です。
3: 社内における新規事業推進室の立ち位置の難しさ
最後に、大手企業において新規事業を行う場合の立ち位置について解説ます。
- 3-1: 組織内での認知度向上
- 3-2: 社内でのコラボレーション促進
- 3-3: 関連部門との連携強化
- 3-4: 成果主義と継続評価
- 3-5: 新規事業の成長戦略と経営層との連携
3-1: 組織内での認知度向上
新規事業推進のためには、組織内での認知度を高める必要があります。社内でのコミュニケーションを活発に行い、新規事業の目標や進捗状況を共有するようにしましょう。これにより、他部門との協力関係を強化し、新規事業推進室の立場を確立することができます。組織全体で新規事業に対する意識を高めることで、新規事業の成否に大きな影響を与えられるはずです。
3-2: 社内でのコラボレーション促進
新規事業推進室の重要な役割の一つに、社内の他部門とのコラボレーション促進が挙げられます。社内での協力体制を築くことで、新規事業の成功に大きく貢献することが期待できるためです。各部署の専門的知識や経験を活かしながら、共同プロジェクトやワークショップを実施することで、アイデアが生まれ、新しいビジネスチャンスを生み出せるかもしれません。
さらに、社内外のネットワークを活用していきましょう。社内だけでなく、外部パートナーや業界団体とも連携し、知見の共有や進捗状況の報告などを行うことをおすすめします。
3-3: 関連部門との連携強化
新規事業推進室の役割の一つに、関連部門との連携の強化があります。新規事業の成果を最大限に引き出すためには、技術部門やマーケティング部門と連携し、開発や市場投入を円滑に進めなければいけないからです。そのため、部門間のコミュニケーションや情報共有が欠かせません。
3-4: 成果主義と継続評価
新規事業推進室は、成果主義と継続評価のバランスを取っていく必要があります。事業の成長に向けて、成果を重視する一方で、継続的な評価を行うことが大切です。継続的に評価する中で、新規事業の進捗状況や改善点などを把握し、適切なサポートを行いましょう。
また、新規事業の目標やKPI(Key Performance Indicator)を明確に設定し、定期的なレビューを行うことで、目標達成に向けた戦略的なアプローチをとることができます
3-5: 新規事業の成長戦略と経営層との連携
新規事業の成長戦略を策定する際には、経営層との連携が欠かせません。新規事業推進室では、経営層と意思疎通を図りながら、以下のような戦略策定が求められます。
3-5-1: 目標設定
新規事業の目標経営層と共有し、明確に設定することが重要です。その際、現在のビジネスに縛られず、長期的な視野で目標を設定することが望ましいでしょう。
3-5-2: リソース配分
新規事業に必要な資金や人材、技術などのリソースを、経営層と共有しながら、適切に配分することが求められます。既存の事業からの余剰リソース活用考慮する必要があります。
3-5-3: 期待される成果
新規事業から期待される成果を明確にし、その成果が達成された場合の報酬や評価基準も決定します。
以上の戦略を策定する際には、経営層とのコミュニケーションを密に行うことが求められます。新規事業の成長戦略と経営層との連携を円滑に行いながら、新規事業の成長を目指しましょう。
まとめ
大手企業が新規事業を成功させるためには、社内資源の活用や組織の柔軟性、スピード感の向上が重要です。また、スタートアップとの違いを理解し、社内における新規事業推進室の立ち位置の難しさに対処することが求められます。本コラムで紹介したポイントを押さえ、大手企業における新規事業の成功に向けた取り組みを進めましょう。
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