ビジネスの世界では、常に新しいアイデアやサービスが求められています。しかし、新規事業を始める際には、有望なアイデアを探し出すことが大きな課題となります。この記事では、新規事業アイデアを探すための方法や、成功事例や失敗事例を紹介することで、新規事業担当者や起業家が自身のアイデアを創出するきっかけを提供します。
尚、弊社では新規事業のコンサルティング支援サービスを行っております。新規事業に関してお困りの事があれば、お気軽にご連絡ください。
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目次
STEP1:アイデアは発想方法を活用して生み出す
創造性やアイデアの発想力は、ビジネスや個人的な成果を上げる上で重要な能力の1つです。しかし、アイデアを生み出すことは簡単なことではありません。
新規事業アイデアを発想するための方法は、様々なものがあります。以下でいくつかご紹介します。
ブレインストーミング
ブレインストーミングは、多数のアイデアを集めるための手法です。チームで行う場合が多く、時間制限を設けてアイデアを自由に出し合うことで、新しいアイデアを生み出すことができます。また、発想を促進するために、アイデアに対する批判や評価は行わず、一旦集めたアイデアを後で整理することになります。
マインドマップ
マインドマップは、アイデアを可視化するための手法です。中心にテーマを書き、そこから放射状にアイデアを枝分かれさせ、それぞれを詳細に記述していくことで、アイデアの整理や新しいアイデアの発想を促すことができます。
SCAMPER法
SCAMPER法は、既存の製品やサービスに対して、改良や変更を行うことで新しいアイデアを生み出す手法です。SCAMPERとは、Substitute(代替)、Combine(組み合わせ)、Adapt(適応)、Modify(修正)、Put to another use(他の用途に使う)、Eliminate(除去)、Reverse/Rearrange(逆転/再配置)の頭文字を取ったものです。
以下の記事では、13個もの新規事業アイデア創出法について紹介しています。
ぜひご覧ください。
新規事業が思いつかないなら、この13個の発想法を使おう
STEP2:アイデアの検証のためニーズ調査を行う
アイデアが出た後はそのアイデアが実際にビジネスとして成立するか、ニーズ調査を行い検証しましょう。
ニーズ調査は、新規事業アイデアを探すために欠かせない市場調査の一つで、どのような商品やサービスが需要があるかを調査することが目的です。ニーズ調査を通して、どのような商品やサービスが需要があるかを明確にすることができます。
以下に、ニーズ調査の例をいくつか挙げてみます。
1.アンケート調査:
アンケート調査は、多数の人々からアイデアを得るための有効な方法の一つです。具体的には、インターネットやメール、直接的に顧客に話しを聞くなどの方法で、自分の商品やサービスに対する意見を集めます。これにより、顧客のニーズや欲求を把握し、新しいアイデアを生み出すことができます。
2.インタビュー調査:
インタビュー調査は、少人数から深い洞察を得るための方法です。顧客や顧客層に含まれる人々に対して、質問をしてフィードバックを得ます。この方法では、顧客の体験や要望を理解し、新しいアイデアを発想することができます。
3.市場調査:
市場調査は、競合他社の商品やサービスを調査し、そのニーズを把握することができます。具体的には、商品やサービスの価格、品質、機能、サポートなどを調べます。これにより、他社との差別化ポイントや、改善点を見つけることができます。
4.観察調査:
観察調査は、顧客の行動を直接観察することで、ニーズを把握する方法です。具体的には、顧客が商品やサービスをどのように使用しているか、どのように反応しているかを観察します。これにより、顧客の本当のニーズや、顧客が抱える課題を見つけることができます。
以上のように、ニーズ調査は、多様な調査方法があります。調査方法を選ぶ際には、自分のビジネスの特性や目的、調査予算などを考慮して、最適な調査方法を選択することが重要です。
新規事業の成功事例とその理由
成功事例として、以下の2つの新規事業アイデアを紹介し、その成功の理由を解説します。
新規事業の成功事例1:Airbnb
Airbnbは、宿泊施設を提供するオンラインマーケットプレイスです。ホストが自分の空いている部屋や家を登録し、ゲストがその宿泊施設を予約することができます。Airbnbは、2008年に設立され、急速に成長しました。2021年時点で、世界約190か国で利用されており、累計の宿泊者数は2億人以上になります。
Airbnbの成功の理由はいくつかありますが、例えば以下が挙げられます。
- 宿泊施設を提供する従来のビジネスモデルに変革をもたらしたこと
- 住民との文化交流や観光地の非主流の魅力を提供すること
- オンラインマーケットプレイスの特性を活かし、多数のホストとゲストをつなげたこと
新規事業の成功事例2:Uber
Uberは、タクシー配車サービスを提供するアプリです。利用者は、アプリから自分の位置情報を送信し、近くのドライバーを呼び出すことができます。Uberは、2009年に設立され、現在では世界中で利用されています。
Uberの成功の理由はいくつかありますが、例えば以下が挙げられます。
- 従来のタクシー業界に変革をもたらしたこと
- 利用者が自分の位置情報を送信することで、スムーズな配車サービスを提供できること
- ドライバーと利用者をつなぐプラットフォームとして、ビジネスモデルが成立していること
これらの成功事例は、従来のビジネスモデルに変革をもたらすことや、オンラインプラットフォームの特性を活かすことが重要であることを示しています。また、新しいニーズや市場に対するアプローチを提供することが、成功につながる要因となっています。
新規事業の失敗事例とその理由
失敗事例として、以下の3つの新規事業アイデアの失敗例を紹介し、その原因を解説していきます。
新規事業の失敗事例1:Juicero
Juiceroは、2013年に設立された、フレッシュジュースを提供するスタートアップ企業です。ユーザーは、Juiceroの専用マシンで果物や野菜をスムージーにして、ジュースを作ることができます。しかし、2017年には、Juiceroが開発したマシンで作られたジュースは、手で絞るだけで同じようなものが作れるという報道があり、批判を浴びました。さらに、マシンが高額であり、果物や野菜を専用のパックに詰める必要があるため、コストが高いことも問題視されました。最終的に、Juiceroは2017年に閉鎖されました。
Juiceroの失敗の原因は、以下の点にあると考えられます。
- ユーザーが求めているものを正確に把握できていなかったこと
- 価格やコストの問題に対応できていなかったこと
- 実際には手で搾ることもできることが判明し、製品の価値を疑われたこと
新規事業の失敗事例2:Quibi
Quibiは、短い動画コンテンツを提供するモバイルアプリでした。しかし、コンテンツが独占的で、テレビと比較してコンテンツの質が低いと批判され、登録者数が伸び悩んでいました。さらに、新型コロナウイルスの影響で、外出自粛期間中に映像コンテンツを自宅で楽しむことが増えたことで、モバイル限定の短い動画コンテンツに需要が集中しなかったことが、Quibiの失敗の原因となりました。
Quibiの失敗の原因は、以下の点にあります。
- コンテンツが独占的で、テレビと比較してコンテンツの質が低いと批判され、登録者数が伸び悩んだこと
- 新型コロナウイルスの影響で、外出自粛期間中に映像コンテンツを自宅で楽しむことが増えたことで、モバイル限定の短い動画コンテンツに需要が集中しなかったこと
新規事業の失敗事例3:Google Glass
Google Glassは、2013年に発売された、スマートグラスです。ユーザーは、グラス上に表示された情報を目の前に映し出すことができます。しかし、Google Glassは、プライバシーの問題や、高額な価格、使用上の制限などがあり、一般的な普及には至りませんでした。2015年には、Googleは一旦販売を中止し、2021年に再度リリースされましたが、今後の展開は不透明な状況です。
Google Glassの失敗の原因は、以下の点にあります。
- ユーザーが求めているものを正確に把握できていなかったこと
- プライバシーの問題があったこと
- 高額な価格や、使用上の制限などがあったこと
これらの失敗事例は、ユーザーのニーズを正確に把握できていなかったことや、問題点に対応することができていなかったことが原因であることを示しています。
起業家や新規事業担当者は、失敗事例を学ぶことで、自分たちのアイデアをブラッシュアップしましょう。
まとめ
新規事業のアイデア創出のコツについて、ご紹介しました。
新規事業のアイデア創出のコツは、まずは思考法を用いてアイデアを創出することです。アイデアを生み出すのは大変なので、既存の方法論を活用しましょう。
次に、そのアイデアのニーズ調査を行いましょう。ニーズ調査には、アンケートや観察調査など、いくつかの方法があります。
また新規事業の成功事例、失敗事例についても紹介しています。ご自身のアイデアが上手く行きそうか、改めてチェックして見てください。
尚、弊社では新規事業のコンサルティング支援サービスを行っております。新規事業に関してお困りの事があれば、お気軽にご連絡ください。
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