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システム思考(システムシンキング/System thinking)とは何か?他の思考法との違いは?

システム思考(システムシンキング)とは何か?

システム思考(システムシンキング/System thinking)とは何か?

システム思考は対象をシステムと捉えて分析する手法技法のことです。

システムとは、複数の構成要素が相互作用しながら全体としてまとまった機能を果たすものです。 要素と要素との相互作用があり、それによって機能が生み出されてることがシステムとみなされる要件です。

よってシステム思考とはつまり、分析対象を複数の構成要素からなるシステムとして捉え、各要素がどのように相互作用を与え合いながら、全体としてどのような機能を果たすのかを考える思考法です。

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なぜシステム思考が必要なのか?システム思考のメリットは?

なぜシステム思考が必要なのでしょうか。それは、 顕在化している問題を分析するためです。

システム思考では、問題はシステムの構造によって生み出されると考えます。つまりシステムの構造がシステムの振る舞いを生み出しその振る舞いがシステムの結果を生み出すと言う考え方をします。

すべての問題はシステムであり、人ではありません。それを解決するためには、システムの構造を変える必要があります。

この考え方においては、人が原因ではなく、責任もないという考え方が良い点であり、会社内においても他の思考法と比べて協力的、建設的に問題を解決することができます。

システム思考とロジカル思考の違いとそれぞれの強みは?

ロジカル思考では、問題を要素に行分けて原因を分析していきます。ロジカルシンキングの考え方においては、各要素は独立したものであり、それぞれ取り出して考えて考え、問題解決ができると言う、西洋的な考え方に近い思考法です。

ロジカル思考の特徴は、要素分解にあるといえます。要素を分解することによって単位を小さくし、それぞれの要素の理解を深めることができます。 ロジカル思考は、静的であることを前提にした思考法であり、時間による変化が考慮されていません。

一方でシステム思考は、要素間のつながりや相互作用を分析することで、全体の振る舞いを理解するための思考法です。

医学に西洋医学も東洋医学もあるように、どちらかが良くどちらかが駄目ということではなく、どちらも強みがありますので、目的に応じて使い分けましょう。

システム思考には、因果ループ図を使って考えよう

システム思考では、システム構成要素の因果関係を分析していきます。その時よく用いられる分析手法が、因果ループ図です。

因果ループ図とは何か?

因果ループ図とは、システムの構成要素間の因果関係を分析する際に使用するツールです。因果ループ図ではまずシステムの構成要素を変数として抽出し、その抽出した変数同士を矢印でつなぎ、その関係性をプラスかマイナスで記載します。

システム思考を使う上で重要な3つのポイント

システム思考を使う上で重要なポイントが3つあります。

  1. システムのゴールを認識する事
  2. システムの状態を認識すること
  3. システムの遅れを認識すること

簡単な例を使って、それぞれを入れましょう。ペットボトルの水をこぼさず、コップに満杯に入れる時を考えてみます。

このときのゴールとは、コップに水をこぼさず、満杯に入れることです。

 当然ですが、このゴールがなければ人によっては水を入れ続けてしまいコップから水が溢れるかもしれませんし、逆にコップに水を入れないかもしれません。極めて当たり前ですが、ゴールがあると言う事は非常に重要です。

次に水を入れる際にコップを見ないケースを考えてみましょう。これはつまりシステムの状態を認識していない状態です。ゴールがコップに水をこぼさず、満杯に入れることですが、その状態を見ない状態で満杯にすることができるでしょうか。出来ませんよね。ですので、システムの状態を認識できていることも重要です。

では最後にシステムの遅れについて考えてみます。例えば、コップの上に漏斗があるケースです。これによって、ペットボトル→漏斗→コップ となり、水が溜まる際に遅れが生じます。 の状態で、水をこぼさずにコップ満杯にする事はできるでしょうか。かなり難しいと思います。これが、時間遅れです。遅れが生じることによって、システムの制御は難しくなります。

なぜシステム思考が近年注目(重要視)されているのか。

システム思考が注目されている大きな背景の1つとして、サスティナビリティが挙げられます。特に再生速度を無視した森林伐採や魚の過剰捕獲、CO2排出等はシステム思考で語ると正しい姿を変えることができます。

これらの問題は、再生速度と消費速度のバランスが悪いことによって負のスパイラルが発生すること言えます。 魚について考えてみましょう。当然ですが、魚を取りすぎれば子供を産める魚の数が減ります。魚が自分たちの子供を増やす以上に魚を取ってしまうと、累積でどんどんと魚が減っていってしまいます。 さらに悪いことに、魚が少なくなることにより需要と供給のバランスが崩れ、1匹あたりの単価が上がります。 これは魚を取るインセンティブがさらに上がることを示しています。これによってさらに魚の獲得が激化します。 一定以上の獲得が進むと、今度は魚がほとんどいなくなってしまい取れる確率が下がってしまいます。こうなるとやっと魚の獲得が止まり成長のスパイラルが始まります。 これが止まらなければ、絶滅してしまう、という流れです。

もう一つの理由として、エスカレーションが挙げられます。合理的にそれぞれが考えることで、悲劇が生まれてしまうという問題です。

例えば、川の堤防について考えてみます。ある川の左右の両脇に、堤防を作ろうと考えます。ただし、その堤防は左右それぞれ作り手が異なります。右の堤防は右の街の人が、左の堤防は左の街の人が作ります。こうなると、何が起きると思いますか?

相手の堤防より、少し高い堤防を作ろうとします。水は高いところから引くところに流れますので、川が氾濫するときは必ず低い堤防の方から氾濫します。そうすると、相手より高い堤防を作ると必ず自分の街を救うことができます。ですので、お互いがお互いより高い堤防を作ろうというインセンティブが働き、この競争がずっと続いてしまうことになります。なんと不毛なことか..。

物事をシステム思考で捉えることで、応急処置の罠を防ぐ

よく渋滞が発生している1車線道路について考えてみましょう。このとき思いつく解決策は、道路の幅を2車線にするです。しかしそれで本当に問題が解決するのでしょうか。

もしかしたら、道路が混雑していることを知っているため迂回している人がいるかもしれません。道路が広くなったとわかればその迂回している人たちもこの道路に来るかもしれません。それによってまた渋滞が発生する可能性もあります。この場合は、もっと広い視野で、近くの道路の交通量を把握し、どのくらいこの道路に交通量のポテンシャルがあるのかを見極め、本当に必要な車線数を算出することが重要と言えます。

システム思考をビジネスや経営に活かすには?

システム思考をビジネスや経営に活かすには、どうしたら良いでしょうか?それについては、一度弊社株式会社tryXの戦略コンサルティングサービスへお問い合わせください。

システム思考のまとめ(ラップアップ)

システム思考は対象をシステムと捉えて分析する手法技法のことでした。これにより、 顕在化している問題を分析することができます。

システム思考が注目されている背景は、サスティナビリティやエスカレーションの観点からでした。

システム思考では、システム構成要素の因果関係を分析していきます。その時よく用いられる分析手法が、因果ループ図です。

システム思考を使う上で重要なポイントは3つで、システムのゴールを認識する事システムの状態を認識することシステムの遅れを認識すること でした。

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